布団クリーニングを使ってみたいけど「トラブルになったらどうしよう」と思いませんか?
そんな時は、あらかじめ起こりうるトラブルや解決法、トラブルを避ける方法を知っておけば安心できるのではないでしょうか。
ここでは主に
布団クリーニングで起こりうるトラブルとその解決方法
クリーニング事故賠償基準の補償範囲と内容
トラブル防止の為にやっておくべきこと
どんな布団クリーニングを選ぶべきか
についてお伝えします。
布団のクリーニングの不安が解消されれば幸いです。
あらかじめトラブルと対処法、補償内容も知っておけば安心できるにゃん
布団のクリーニングのトラブルと解決方法
まずは、布団クリーニングでどんなトラブルが起こりうるかと、その解決方法について見ていきましょう。
布団クリーニングで起こるトラブルは大きく3つに分けられます。
破損・仕上がりが不満・紛失のトラブルです。
布団クリーニングで起こりうるトラブル
- 布団が壊れた(洗濯での事故)
- 布団が縮んだ(羊毛・ムートンなど)
- 側生地の色落ち
- 汚れが落ちていない
- 臭いが付いた
- 布団の紛失
- 宅配での事故・紛失
布団クリーニングでは上記の問題が起こりえます。
下記でどんなトラブルかとその解決方法について、1つずつみていきましょう。
布団が壊れた(洗濯での事故)
まず、布団が壊れてしまうトラブルです。
布団クリーニングの専門店や、実績のあるクリーニング店ではあまり起こらないトラブルです。
布団が壊れる主な理由は、間違った洗濯方法をした場合と、布団が古かったり傷んでいたりして破れてしまった場合の2通りです。
布団クリーニングの専門業者は、洗濯を始める前に検品作業をして洗濯方法の確認と、布団の状態を確認します。
その段階で無理なら、クリーニングを断られますし、布団の穴の修繕をした上でクリーニングとなります。
布団のクリーニングに慣れていない店舗型クリーニングなどでは、布団を間違った洗い方で壊してしまうことはあるかもしれません。
しかし宅配で専門にやっている布団クリーニングでは、このトラブルは起こりにくいです。
解決方法
もし布団が壊れた場合は、クリーニング事故賠償基準に基づき補償されます。詳しくは後述します。
布団が縮んだ(羊毛・ムートンなど)
ウールなどの縮みやすい天然繊維の場合は、水洗いのクリーニングだと布団が縮むリスクがあります。
布団の汚れはダニや汗、カビなど水溶性のものが多いので、布団クリーニング専門店では布団を水洗いしています。
羊毛は水で縮みやすい特性のある繊維なので、布団クリーニング専門店であっても多少縮むことがあります。
ただ、そのことは業者のWEBサイトにも記載されていますので、あらかじめ納得できないなら依頼自体やめたほうがいいでしょう。
羊毛の布団は自宅で洗ったり、コインランドリーで洗った場合、かなり縮んでしまうリスクが高いです。15cm以上縮んだ人もいます。
布団クリーニング専門業者には経験と技術がありますから、自分で洗うときのように適当ではなく、羊毛が縮みにくいようにクリーニングしてもらえます。
それでも多少は縮む可能性があることを理解しておきましょう。
ムートンの布団やファートンはほとんどの業者で対応していませんが、しももとクリーニングという技術のある業者では対応しています。
それでもやはり、多少は縮む事が前提でのクリーニングになっています。
どうしても縮めたくない場合は布団をドライクリーニングしている業者に依頼すれば布団を縮めなくて済みます。
その場合、布団の水溶性の汚れである、ダニ(ダニのフン・死骸)・ホコリ・カビ・汗・塩分・垢・フケは落ちません。
解決方法
羊毛やムートンがある程度縮むのは、業者のWEBページに記載されているので了承の上クリーニングを依頼すること。
業者にクレームを言っても初めに断り書きがある以上、対応してもらえない可能性が高いです。
縮むのが嫌ならドライクリーニングをやっている店舗型のクリーニング業者に依頼しましょう。
布団の側生地の色落ち
派手な色でプリントされているような布団、キャラクター柄の布団などは、側生地が色落ちしやすいです。
このことも業者のページに明記されているので、あらかじめ納得してから出すようにしましょう。
布団クリーニングでは色落ちしやすそうな生地を、洗濯前に布団の端で確認することもあるようです。
色が落ちた場合は電話でその旨を伝えられ、そのまま洗ってもらうか、キャンセルするかを選びます。
また、業者の方から断られることもあります。
解決方法
側生地が色落ちする可能性が電話やメールで知らされなかったり、業者のWEBサイトで注意されていない場合は、クリーニング事故賠償基準に基づく賠償の対象になる可能性があります。
連絡を受けたりやWEBサイトなどで注意喚起されている場合は、賠償は受けられないでしょう。
汚れが落ちていない
布団クリーニングに依頼しても汚れが落ちていなくて納得できなかったというケースもあります。
その場合は届いてから期限内に言えば、再クリーニングしてもらえる業者が多いので、再クリーニングを依頼しましょう。
期限があるので自宅に布団が戻ってきたらすぐに内容を確認することが大切です。
布団を再クリーニングしてもキレイならないケース
布団クリーニングで多少は白くなりますが、古いシミや経年劣化して黄ばんだような布団は完全には白くならないこともあります。
黒カビの菌は完全に退治できても、側生地に黒カビのシミだけうっすら残ることもあります。
選択によって繊維自体の色が側生地にシミ出てしまうこともあります。
また、水洗いでは落ちない油性の汚れがついている場合も落ちません。
油性の汚れを落としたいときは水洗いのクリーニングではなく、ドラインクリーニングに出す必要があります。
これらのことは業者のWEBサイトにも書いてあるので、今の状況でキレイにできる限界はそこまでということです。
再洗いしてもらっても納得できないなら他の業者に依頼するしかないと思いますが、それでも理想の状態にならない可能性が高いです。
解決方法
業者に再クリーニングを依頼する
布団の経年劣化が原因の場合や、あらかじめ取れないと明記されている汚れの場合は再クリーニングしてもキレイにならず、賠償も受けられないでしょう。
布団に臭いが付いた
布団をクリーニングに出したときにはなかったはずの、臭いが布団に付いていたらとても嫌ですよね。
クリーニング後に布団が臭う場合でも、再クリーニングしてもらえるケースはあるので業者に連絡して状況を伝えましょう。
布団の臭いは宅配の時に付いたか、クリーニング工場でついたか、クリーニングして素材の臭いが出たかのいずれかでしょう。
出来上がった布団はビニールにくるまれているので、宅配の時に臭いが付いてしまうということはほとんどないと思います。
工場で他の布団から臭いが移ることもそんなにはないですが、他の人の布団と一緒に洗う業者では可能性は少々あります。
それでも、予洗いをしてから洗濯機に入れるので臭いは移りにくいです。
クリーニング依頼前に気になるなら、はじめから個別洗いで布団をクリーニングするしももとクリーニングのような業者に依頼するのがおすすめです。
また、クリーニングした後、隠れていた素材の臭いが出てきてしまうことがあります。
特に羽毛布団は元々羽毛に付いていた臭いが出てしまうこともあるそうです。
布団の素材の臭いはクリーニング業者に落ち度はないので、再洗いや賠償の対象にはならないようです。
羽毛の臭いはもう一度洗うよりも、布団といい香りのソフターシートを一緒に乾燥機に入れて30分くらい回すと臭いが落ちます。
ソフターシートがない場合、乾燥機だけでも臭いを減らす事はできます。
家の洗濯乾燥機に入らない場合は、コインランドリーなどで試してみましょう。
解決方法
再クリーニングしてもらう
クリーニング事故賠償基準に基づく賠償は、クリーニング業者に落ち度が無ければされないので、布団の素材の臭いが原因の賠償はされません。
羽毛布団の臭いの場合は香り付きソフターシートと乾燥機を試してください。
布団の紛失
クリーニング業者が工場などで布団をなくした場合、クリーニング事故賠償基準に基づく賠償で補償されます。
布団は洋服とは違って大きなものですから、無くなることはほとんどありません。
宅配での事故・紛失
宅配での損壊や紛失に関してもクリーニング業者が責任を持つので、クリーニング事故賠償基準に基づく賠償で補償や宅配業者の約款(やっかん)に定められている金額が賠償されます。
クリーニング事故賠償基準について
クリーニング事故賠償基準はクリーニングで事故が起こった際、お客様と業者が問題を解決するために定められた基準です。
【引用】
「クリーニング事故賠償基準」は、クリーニング業界独自の自主基準というよりも、消費者を含めた各業界のコンセンサスを得て策定されたものとして、大きく評価され、また広く認知されている制度です。
・消費者保護の立場から、クリーニング事故が発生した際、適切かつ迅速に対応するための統一基準として広く認知されています。
・国民生活センター、消費生活相談窓口等では、この賠償基準に基づいて紛争の調整を行なっています。
クリーニング事故賠償基準 | 参考情報 | 東京都クリーニング生活衛生同業組合
https://www.tokyo929.or.jp/misc/post_2.php
このように信頼性・客観性の高い基準となっています。
クリーニング事故賠償基準での補償を受けたいなら、布団クリーニングも「クリーニング事故賠償基準での補償をする」と明記された店に依頼することをおすすめします。
どのくらい賠償されるのか・賠償の内容とは
布団クリーニングの補償内容ですが、利用者が紛失や破損で受けた損害が賠償されます。
また、クリーニング代金は返金されます。
賠償金の割り出しには「物品の再取得価格」が考慮されます。
物品の再取得価格とは、現在、同一品質のものを新しく購入した場合の価格です。
さらに、依頼品の平均使用年数、使用期間、使用頻度、保管状況、傷み具合で補償割合を決めます。
物品の再取得価格を補償割合で割ったのが賠償額となります。
布団クリーニングの賠償は、このルールが適応されます。
つまり、かなり傷んでいる布団や、古い布団などは壊れてもそんなに賠償金は出ないということです。
昔高かった布団が今購入すると安い場合も、現在の価格に合わせて計算されるので、補償額は少なく感じるかもしれません。
30年前、30万で買った布団が壊れたからといって、30万は賠償されないということです。30年経過分が割り引かれます。
このように、クリーニング業者にとってもフェアになるように考えられている基準なのです。
とはいえ、消費者にとっては大事な布団が壊れて十分と思える補償が受けられないのは嫌なものですよね。
そこで、トラブル防止のためにやっておくべきこと、どんな業者に頼めばトラブルになりにくいかをまとめていきます。
トラブル防止の為に事前にやっておくと良いこと
トラブルが嫌なら、万が一問題が起きた時に有利になるように準備しておくのも1つです。
こんなはずじゃなかったと言わないためにも、業者のWEBはよく読み納得してから依頼しましょう。
また、当たり前かもしれませんが、信頼できそうな布団クリーニングに出しましょう。
布団の写真を撮っておく
布団をクリーニングに出す前に写真を取っておくと、万が一トラブルになった時、クリーニングで布団がおかしくなったという証拠になります。
写真を撮っておけばいつ汚れが付いたのかはっきりしますし、自分の勘違いも防げます。
業者のWEBサイトをよく読んでおく
クリーニング業者のホームページには、多少縮む布団の素材のことや側生地が色落ちする可能性が明記されています。
対応している素材や注意点などを確認しておきます。
クリーニング業者に事前に問い合わせる
自分の出したい布団が対応しているかどうか不安な時や、クリーニングについて分からないことがあるときは、事前にお店に問い合わせておくことで後々のトラブルを無くすことができます。
クリーニング業者の賠償基準を確認しておく
はっきりと、「クリーニング事故賠償基準に基づく補償をする」と掲載されている業者で依頼すると安心です。
また、そのお店独自の保証があるのかもチェックしておきましょう。
再クリーニングできるか確認しておく
布団の再クリーニングを引き受けているかを確認しておきます。
再クリーニングしてもらえる場合、仕上がりに問題が合ったり、気に入らなかった時にやり直してもらえます。
はじめからトラブルになりにくいクリーニング業者を選ぶ
万が一の事前対策よりも大切なのは、はじめからトラブルの起きにくい信頼できる布団クリーニングに依頼することです。
ここではどんなクリーニングに出せば安心なのか、おすすめのクリーニング業者についてまとめます。
どんな布団クリーニングに頼めば安心なのか
- 技術の高い業者
- 信頼度の高い業者
- クレームに対して真摯(しんし)・お客様に誠実な業者
- 再クリーニングしてくれる業者
- クリーニング事故賠償基準を採用している
これらの条件を満たしているお店は、信頼性が高く安心して布団のクリーニングを頼める業者と言えるでしょう。
当サイトおすすめの信頼できる宅配クリーニング業者
布団クリーニングに不安を抱える人でも、安心して依頼できる業者をご紹介します。
各業者の、万が一トラブルがあっても大丈夫そうだと思える理由をまとめます。
ここではトラブルがあっても安心できるランキングとして、ランク付けしたので参考にしてみてください。
カジタク(大手・再クリーニング・補償)
カジタクは大手スーパーのイオングループがやっている布団クリーニングです。
大手の安心感があり、補償もしっかりしています。
布団の仕上がりが満足できない場合は、布団の到着から14日以内なら無料で再仕上げしてもらえます。(未使用品・タグ付きに限る)
それでも満足できなければ、サービスの利用規約、補償規定に従い1パックあたり最大30万円賠償されます。(クリーニング事故賠償基準による)
大手ですし、再クリーニングと補償があるので、心配な人も依頼しやすいでしょう。
しももとクリーニング(技術力・補償)
しももとクリーニングは布団丸洗い専門のクリーニングで、洗濯が難しいとされるオーガニック布団を洗ってきた技術力があります。
布団クリーニング歴は14年以上・布団は12万枚を洗った実績があります。
シルクやムートン(多少縮みます)など他の業者がやっていない素材も引き受けているので技術力が高い業者だと判断できます。
技術力があるので洗濯の失敗も少ないでしょう。
また、しももとクリーニングは、厚生労働省認可 全国クリーニング生活衛生同業組合連合会組合員(高知県須崎福祉保健所届出済 2窪保第1号)です。
万が一布団が破損した場合は、クリーニング事故賠償約款及び標準宅急便約款を元に算出した賠償額が支払われます。
再クリーニングについては特に記載がありませんでしたが、トラブル後の話し合いや状況次第で決まるでしょう。
クレームに対しても誠実で、運送ドライバーの接客態度まで何でも気がついた点があれば受け付け、よりよいサービスを目指しているそうです。
フレスコ(独自対応・再クリーニング)
フレスコは洗濯機や乾燥機の開発から行い、布団のクリーニングをプログロム化したハイテクな業者です。
補償は独自の対応です。
トラブルがあった布団は、布団が到着後7日以内にお客様相談室まで連絡します。
その後、お客様の了解を得て布団をフレスコの研究所に送って事故原因と症状を判断し、その後再クリーニングや加工、布団の修復を行います。
終わったら報告書と布団が一緒に返却されます。
この独自対応のお客様の納得率は96%と高いです。
ただ、フレスコの公式WEBページにはクリーニング事故賠償基準に基づく補償に関しての表記はありませんでした。
クリーニング事故賠償基準での補償は、布団の耐用年数などを考慮し、現在価格から割引いたものが賠償されます。
そのため、返金よりも原因調査や布団を修復したい人におすすめの企業です。
クリーニング事故賠償基準での賠償金を受け取りたい人にはおすすめしません。
リナビス(再クリーニング・補償)
リナビスはTV番組カンブリア宮殿に出たこともある、クリーニング専門店で、職人品質の技術力が評判です。
到着した商品に不良がある場合は電話やメールで連絡すれば、無料で再クリーニングなどの対応をしてもらえます。
また破損がある場合、クリーニング事故賠償基準による補償が受けられます。
せんたく便(再クリーニング・補償)
せんたく便は創業55年、滋賀県内で50店舗を展開するヨシハラのネットクリーニングです。
滋賀県クリーニング生活衛生同業組合に加盟しています。
仕上がりに納得行かない場合は、無料で再仕上げしてもらえます。
また、布団が破損した場合はクリーニング事故賠償基準に基づき補償されます。
ふとんリネット(再クリーニング・補償)
ふとんリネットは利便性が高く、価格も安い人気の布団クリーニングです。
届いた布団に満足できない場合は無料で再洗いしてもらえます。
布団が壊れたら、クリーニング賠償問題協議会が定めるクリーニング事故賠償基準に基づき補償されます。
まとめ
- 布団クリーニングのトラブルは大きく3種類、破損・仕上がりの不満・紛失のトラブル
- 布団クリーニングの賠償はクリーニング事故賠償基準に基づく
- 賠償金額は、新規取得価格を経年や使用日数などに基づく割合で割り引いた金額
- トラブルに合わないようにあらかじめ準備する
- 信頼できる布団クリーニングに出す
布団クリーニングでトラブルが起こっても、再クリーニングや補償などのフォローがある業者に依頼すれば安心できますね。
トラブル自体、そこまで頻繁に起こるとも思えませんが、万が一ということもあるので心配なら備えて損はありません。